ストレッチの4大効果~筋肉の老化予防に!

寝たきり、体力の急速な衰えを防ぐ効果があるストレッチ法を紹介しています!高齢者の体力維持を考える上では、負荷が少ないわりに体力維持の効果が高いストレッチが一番!リハビリに応用されているPNFの情報も掲載。

ストレッチとは、英語で“伸ばす&引っ張る”を意味します。縮んでしまった筋肉を伸ばしたり、引っ張ったりして、筋肉をほぐすのです。ストレッチが持つ4つの効果をご紹介しましょう。

  • 1.血行の改善
  • 2.筋肉の緊張を緩和して柔軟性を回復させる
  • 3.神経機能の正常化、向上
  • 4.筋萎縮の予防と抑制

縮んで凝り固まった筋肉の血行は悪くなり、肩こりや疲労の原因となるほか、神経の働きを阻害します。さらに骨格の歪みなどを誘発する恐れも…。

また、筋肉は加齢によって水分を失い、徐々に弾力を失っていきます。つまり、歳をとると筋肉は縮んで凝り固まってくるのです。それは“筋肉の老化”とも言えます。

ストレッチの習慣を身につけることによって、その改善が期待できるはず。

筋肉の老化予防にストレッチ体の柔軟性を回復させれば、ちょっとした転倒などによるケガのリスクを減らすことにもつながりますので、まさに一石二鳥。高齢者のケガは寝たきりの主な原因の1つとされていますので、若い頃以上にケガ予防が大切なのです。

こういった理由から、ストレッチには筋肉の抗老化効果があるといえ、身体的&体力的な老化を大きく抑制する運動として大きな期待が持たれています。

若い頃の体力を少しでも取り戻したいとお考えなら、まずはストレッチの習慣をつけることが第一といえるでしょう。

スポーツ医学においてストレッチが競技者のコンディションを整えるために用いられていることはご承知のとおりです。競技の前後、つまりウォームアップとクールダウンに行われます。

まずは競技前に行うことで、心身の状態を望ましい状態にもっていくわけです。特に競技後に行うストレッチは、体を平時の状態へ緩やかに移行させる効果があるとされています。血行を良好に保ち、疲労物質の除去に役立ちます。

普段の生活においてばかりでなく、何かスポーツを行う機会がありましたらその前後にストレッチを行うことで、体への負担を小さくすることが可能です。

ただし、筋肉を酷使するような激しい運動後の痛みに関しては、ストレッチを行わない方が良い場合もありますので要注意。

筋繊維が傷んでいる場合は、回復を阻害し筋肉の炎症を悪化させてしまう恐れもあります。ご心配な方は1度、専門の知識をもった医師などの指導を仰いでください。

健康寿命を延ばすには

抗老化を防ぐ4種のストレッチ法

ストレッチは大まかに4つに分類することができます。求める効果によって行うべきストレッチは違いますので、その違いを知っておきましょう。

1.動的ストレッチ

ウォーミングアップに適したストレッチ。関節を動かし、筋肉の収縮と伸張を交互に行います。関節の動きをスムーズにするのが動的ストレッチの目的です。

基本的には準備運動と同義であり、学校時代に行った膝の屈伸運動、伸脚運動などが該当。運動不足が慢性化している場合には、初期の体力作りとしてもオススメです。

2.静的ストレッチ

筋肉をゆっくり伸ばし、その姿勢を一定時間維持します。このとき反動は使いません。無理のないレベルで身体を伸ばすので、疲労回復の効果も認められています。立ったままお辞儀をするようにして前屈したあと、後ろに身体を反らす運動などが該当。

運動状態から平静状態へと移行するクールダウンに適しているほか、適度に身体を柔らかくするため、高齢者のケガ予防にも効果的です。

3.PNFストレッチ

PNFストレッチリハビリテーション等に使われるストレッチ法。PNFとは“Proprioceptive Neuromuscular Facilitation”の略で、日本語訳すると“固有受容器神経筋促進法”という意味です。

1940年代の米国で、リハビリテーション手技として、神経生理学者のカバット医師、理学療法士のノット氏らにより考案されました。

鍼灸など東洋医学の施術と併用することで高いリハビリ効果を発揮し、脳性麻痺や脳血管障害の後遺症から患者を回復させた例もあるそうです。

専門的な知識、技術が必要なストレッチになりますので、興味がおありの方は、東洋医学やアメリカ民間療法に詳しい専門家、医学博士などに相談されると良いでしょう。

PNF理論を構築したハーマン・カバットの「人間には限界があるが、同時に潜在的な能力も有する」という確信に基づき、神経筋の反応促進を目指します。高齢者の体力づくりにもっとも適したストレッチの1つといえるでしょう。

4.バリスティックストレッチ

反動をつけて筋肉を伸ばします。誰かに背中を押してもらい、半ば強引に前屈する運動などが該当。身体を一気に柔らかくしたい人が行う負荷の高いストレッチですね。

運動効果を高める一方、身体への負担がやや大きくなります。筋肉を強く伸ばすため、筋繊維が壊れるほどの激しい運動の後には向きません。かえってダメージを大きくしてしまうからです。要するに、高齢者の抗老化として行うにはやや不向きということになります。

ストレッチは、目的に合ったものを的確に行わなくてはなりません。上記4つの種類と効果を意識して、ストレッチを活用しましょう。

痛みの部位別!高齢者にオススメのストレッチ小辞典

さて、それではご自分の痛みに応じたストレッチをしてみましょう。関節や筋肉の凝りを感じている方、腰痛のある方など、症状に応じてご自分に適したストレッチを見つけて頂ければと思います。

肩こり、首の痛み

肩こりや首の痛みは、肩甲骨周辺のコリから来ている場合が多いです。肩甲骨まわりの筋肉を柔軟にすることで改善を図りましょう。

まず、右手で右肩を、左手で左肩を軽くつかみます。

その状態で胸を張り、背筋を伸ばし、呼吸を整えます。腹式呼吸が望ましいです。

ゆったりとした腹式呼吸を維持したまま、肩甲骨をすりあわせるようなイメージで腕を回します。この時も当然、各手で肩をつかんだままです。右回し、左回しを各10回ずつ行います。

これを毎日続けることで、肩甲骨まわりの筋肉が柔軟になり、肩こりや首の痛みは軽減されていくはずです。

首の痛みに対して、首を回す方がいらっしゃいますが、場合によっては危険です。首の骨を支える筋肉が十分でない場合、首の骨が歪んだり、変形したりすることでかえって神経を圧迫。痛みを倍加させてしまうこともあるからです。

腰痛

腰の柔軟性をとりもどして腰痛を軽減するストレッチです。

まずはうつぶせに横になりましょう。

次に足はそのままで、両手を杖にして体を起こします。胸を反らし、腹が伸びているので、ちょうどアシカのような格好になります。

その状態でゆっくり左右に体をひねります。腰の脱力を意識してください。

反らせすぎ、ひねりすぎは体を痛めますので、無理のない範囲で行ってください。大きくゆっくり呼吸しながら行うと効果的です。

股関節の違和感、痛み

股関節の柔軟性を取り戻して痛みを軽減しましょう。まずは地面に座ってください。次に足を開くようにして左右の足の裏をくっつけてください。この時両膝を地面につくまで広げられるかどうかで、ストレッチの方向性が変わってきます。

まずは膝が地面につかない方のためのストレッチをご紹介します。

足の裏同士をくっつけて座った状態で、両膝にそれぞれ手をのせてください。

息を吐きながら膝を下方に押します。これをゆっくり10回繰り返してください。根気良く行うことで、徐々に股関節の柔軟性がもどってきます。

次に、膝が地面につく方のためのストレッチです。

足の裏同士をくっつけて座った状態から体を前に傾けます。

背筋を伸ばし、胸をはったまま、体を前に倒してください。体を倒したとき、股関節が伸びるのをしっかり意識すると効果的です。これを10回ほど続けましょう。

体が少しは楽になりましたでしょうか。“ローマは1日にしてならず”というように、1日1回のストレッチを続けて柔軟な体を手に入れてください!

リハビリ効果絶大!戦後、急速に普及したストレッチ

体を柔らかくしてくれるストレッチ体を柔らかくしてくれるストレッチの重要性は60年代頃からアメリカで唱えられはじめ、1975年に書かれたボブ・アンダーソンの著書『STRETCHING』によって一般にも広く普及したと言われています。

日本にストレッチが広まったのも70年代です。

以来、多くのスポーツ選手をはじめ、怪我人、高齢者の健康を守り続けてきたのです。

人は疲れたとき自然と伸びをしますし、眠くなるとあくびをします。伸びは血行を回復し疲労物質を流してくれますし、あくびは顎関節を大きくストレッチしながら新鮮な酸素を大量に取り込み、脳を活性化させているのです。

このように、ストレッチは本来的に人間が備えている機能を応用しているのです。

毎日の生活にストレッチを採り入れて、老化予防をはじめ、健康な体を維持しましょう。

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