ミシマサイコから得られる生薬 柴胡

柴胡はミシマサイコの根を活用した生薬。解熱剤・鎮痛剤として知られていました。柴胡は、セリ科の植物であるミシマサイコから得られる生薬です。利用されるのは根の部分で、古くより解熱剤・鎮痛剤として活用されてきました。また、主要成分としてサポニンを豊富に含んでいることから、免疫力向上や生活習慣病の予防にも効果が期待されています。

もともとミシマサイコは本州から九州まで幅広い範囲に自生していた植物ですので、柴胡も日本人にとって身近な生薬でした。しかし近年では絶滅危惧種となっており、現在用いられているミシマサイコは基本的に栽培されたものです。そのぶん生産量と品質が安定したため、数多くの漢方薬に柴胡の名前を見つけることができます。

※柴胡(さいこ)の特徴や働きなどについては、Wikipediaのサイトを参考にしています。

ミシマサイコ またはその変種は薬用植物であり、根が柴胡(さいこ)という生薬として用いられ、日本薬局方に収録されている。解熱、鎮痛作用があり、大柴胡湯(だいさいことう)、小柴胡湯(しょうさいことう)、柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)などの多くの漢方方剤に配合される。

引用元:ミシマサイコ(三島柴胡、Bupleurum scorzonerifolium)|Wikipedia

『柴胡加竜骨牡蛎湯』などの漢方方剤に配合される柴胡

柴胡のもつ解熱・鎮痛作用はさまざまな症状の緩和につながるため、とても多くの漢方方剤に配合されています。たとえば便秘に効果のある「大柴胡湯」、食欲不振や胃腸虚弱の改善につながる「小柴胡湯」、風邪の諸症状に効く「柴胡桂枝湯」などが代表格でしょう。

中でもよく知られているのは、「柴胡加竜骨牡蛎湯」です。柴胡のほかに竜骨や牡蛎などを配合したこの漢方は、ストレスや疲労、不眠といった自律神経の乱れからくる諸症状に効果をもちます。精神安定剤のような作用ももちますので、多くの場面で役立ってくれる漢方だといえます。

ただし、 副作用として下痢や吐き気を引き起こすことがありますので、胃腸の弱い人は慎重に服用する必要があります。また、妊婦も母胎に影響をおよぼす危険がありますから、必ず医師に相談してください。

生薬 柴胡としての効果・効能

主に以下の4つがあげられます。

1. アレルギー疾患の緩和
柴胡に豊富に含まれるサポニンには、免疫機能を制御しやすくする作用があります。アトピーや鼻炎、気管支喘息などのアレルギー性疾患は免疫の過剰反応によって引き起こされますので、柴胡を効果的に摂取することで症状を緩和できる可能性があるでしょう。
2. 炎症鎮静作用
サポニンは、体内外の炎症を鎮める作用ももちます。皮膚炎や扁桃炎といった炎症によるつらい症状を緩和できるほか、傷の治りを早める効果にも期待ができます。また、上記との合わせ技でアトピー対策にも有効です。
3. 不眠・動悸・頭痛などの改善
不眠や動悸、頭痛といった症状は自律神経の乱れから引き起こされることが多々あります。柴胡に含まれるサポニンは神経機能のバランスを整えるためにも有効ですので、これらのほか、明確な原因のわからない体調不良全般にも試してみる価値はあります。
4. 疲労回復効果
柴胡のもつ作用としては、疲労回復効果も忘れてはいけません。自律神経を整えるということは、血流が改善されるということでもあります。血行がよくなると筋肉細胞に溜まった疲労物質の代謝も活性化しますので、少しでも早く疲れを取り除きたいときに最適です。

他にも、アレルギー、炎症を緩和する漢方として鹿角霊芝鹿角霊芝(ろっかくれいし)もおすすめします。詳細は『鹿角霊芝鹿角霊芝(ろっかくれいし)の6大効能〜免疫システム正常化の秘薬!』をご覧ください。

また、近年の医療現場では肝炎の治療にサイコサポニンが用いられる場合もあります。柴胡のもつ炎症鎮静作用について、漢方の理論では“こもりすぎた熱エネルギーを放出することで炎症を鎮める”と説明されます。
※紫胡のサイコサポニンという成分にはステロイドと同じように免疫の過剰反応を抑える作用があり、アトピー性皮膚炎や気管支喘息、鼻炎、扁桃腺の腫れなどあらゆる炎症を鎮める効果に期待がもてます。

柴胡は免疫バランスを整えて精神を安定させる

紫胡の抗炎症作用は、精神的な安定をもたらすようです。それはなぜでしょうか。

前述の通り、アトピー性皮膚炎や気管支炎、鼻炎、扁桃腺の腫れなどは、免疫機能の“働き過ぎ”が原因でした。ここには、現代ならではのライフスタイルが大きく関係していると思われます。

何かと多忙な現代の社会。例えば、仕事でどうしても残業をしなくてはならなかったり、あるいは受験勉強を夜遅くまでしなくてはならなかったり…。生活はどうしても夜型になりがちです。すると一日の大半を、体は交感神経優位の状態で過ごしていることになります。

交感神経優位の状態とは精神的に緊張している状態、つまり精神的に不安定な状態です。高血圧、高血糖、免疫バランスの乱れの原因になるほか、副腎皮質ホルモンの一種コルチゾールの過剰分泌によって、うつ病を誘発する可能性もあります。

紫胡の抗炎症作用、すなわち放熱・解熱作用は、免疫を働かせすぎているエネルギー源である“余分な熱”を取り除くと漢方の理論では説明されます。それが、過多なストレス状態の緩和に繋がり、精神の安定に作用するというのです。

精神の安定に作用する漢方として他にも、菊花もおすすめします。詳細は『漢方 菊花の4大効能!免疫アップでがんを予防!?』をご覧ください。

また、紫胡にはペクチンと呼ばれる食物繊維も含まれます。ペクチンには疲労回復や体力増強効果が期待できます。腸内環境を整えることで、摂取した栄養の吸収効率をあげてくれるからです。

紫胡の含有成分であるサイコサポニンとコルチゾールが、忙しい日々を送るあなたの日々の暮らしをサポートしてくれるはず。きっと、紫胡の力が効くはずです。

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